けーしん Lv20
一番最初にキャラクターを作ったのは12歳の頃です。
昔の私は魔法使いに憧れ、また少年漫画に出てくるような特殊な能力をもった人物に憧れていました。
子どもの頃の私は友人が少なく、魔法使いの側にはつねにお供キャラや親しい友人が一緒で、自分もそんな風に友達が多く、人気者になりたいと思っていました。ですが、そんな特別な人間にはなれないので、私は自分の憧れている要素を詰め込んだ特別な存在であるキャラクターをたくさん生み出しました。
高校に入ってからは、小中学時代とは変わってたくさんの人との出会いがあり、pixivを始めた事で絵を見る機会も増えて沢山の影響を受けました。作風もキャラクターメインの絵ばかり描いていましたが、本を読む機会が増えた事で、文学的な要素を取り入れ、また好きだった曲の歌詞や物語を連想させるような、人物以外の背景や動きにも意味を持たせるような絵を描くようになりました。
そして大学生になった今の私が描くキャラクター達には、昔のような憧れの要素だけで成り立っていたキャラクターの面影は一切ありません。しかし、面影は無くても憧れの対象であった過去のキャラクター達の容姿や設定は8年たった今でも鮮明に憶えています。
絵柄やモチーフが変わっていても、不思議な人物に憧れているという根っこの部分はまったく変わっていませんでした。
今回は現実ではありえないような不思議な世界に憧れて溜め続けて来た、8年分の絵を展示します。
けーしん
本展は、けーしんさんの想いにより、彼女がこれまで描き溜めてきた絵を一遍に並べる展覧会です。
絵のみならず、影響を受けたり周りにあったものを資料としても一緒に展示します。
展覧会というよりかは、「自分のための博覧会」がより相応しいです。
けーしんさんも、これまでイラスト/絵画や、アナログ/デジタルの自分の中での棲み分けに葛藤してきました。
知らぬ間に影響を受け、絵がどことなく何かに似てしまう。
軌道修正を試みるも、一旦アンバランスになったら絵も気持ちも、段々と自分らしさはわからなくなります。
ネットのすぐ近くに憧れの絵師さんがいる世代にとっては、特によくあることだと思います。
漫画家、イラストレーター、画家、そして憧れの人や、友達。
時には重力に惹かれながらも、時には反発を繰り返してきた、むかし、いま。そしてこれから。
次第に見えてきた自分の絵。
今年で20歳を迎えたけーしんさんによる、おのれの点検。
あなたもぜひ、みつけに来てください。
※会場ではポスター、ポストカードも展示販売いたします。
本展では絵画作品の販売は御座いません。
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会期:2011年12月23日(金)〜12月28日(水)13:00 – 19:00
————∟*25日レセプションパーティー
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